決算書を読まないのなら経営はやめた方がいい

決算書を読まないのなら経営はやめた方がいい。

決算書が読めないならではなく、決算書を読まないならである。微妙にニュアンスは違う。

 

数字は苦手とか、決算書はよく分からない、と言う経営者は多い。

世の中の実数は違うのだろうが、私が関わっている経営者でいえば、80%以上はそんな感じかもしれない。

 

確かに決算書は一見、微妙に難しい。見慣れている人から見れば大した事はないだろうが、見慣れていない人からすると難しいだろう(何でもそうだが)。

 

しかしやはり見なさすぎの人は多い。

税理士に任せている、経理に任せている、現場に集中している、営業に集中している。どれもそれっぽい理由には聞こえるが、実は全く理由にはなっていない。決算書を見ないという事は、自分では経営をしないという事に等しい。

 

言わんとする事は分かる。私の顧問先は建設業の会社がほとんどであり、比較的小規模の会社が多いので、経営者は日々走り回っている。営業や各種打合せもそうだが、場合によっては現場に出て自ら作業している人もいる位だ。

 

現場に出ながら経営をする。大変だと思う。いや大変に決まっている。

同情はしたくなるし、慰めの言葉などもかけてはあげたい。

 

しかし皆、経営者なのである。

しかも決算書は対外的にも見られるし、銀行などにも当然見られる。銀行などはそこしか見ない。

 

加えて試算表も必要だ。

しかし決算書を見れない人が、試算表を見ている訳がない。

試算表を見れなければ、自社の経営の月次の進捗や傾向も掴めていないという事だ。

 

日々精一杯に働いて、動きなどもなかなかとれないので、決算書や試算表や銀行から求められている資料などは経理などに任せる。

決算月が近くなっても、決算月の月末になっても、もっと言えば申告月の月末になっても、自社の決算の結果は「想像もつかない」という会社も多い。そうなるともう、会社の決算の結果などは合格発表を見るような感じではないだろうか?

 

しかしその時点で結果が悪いと、もうどうしようもない。そこからできる事と言えば、数字を操作する事位。結果、そこから粉飾が始まる。よって、業績が思わしくない場合に数字を見ないという事は粉飾への道と続くのである。

 

では決算書と試算表が最低限見れていればいいか、と言えばそれはそれでそうでもない。決算のやり方であり、試算表の締め方などに「自分の意志」が入っていない場合、税理士任せになっていてはいいはずもない。最低限は勉強し、記憶するしかない。

 

税理士さんにはきちんとした人、知識のある人もいるはいるが、私の経験ではそういう人はかなり少ない。数字をよく分かっていない、経営をよく分かっていない経営者の会社に対しては、ほとんどの税理士は「手を抜く」。申告だけはとりあえずやる程度で、試算表も言われないと出さないし、打合せなどにも言われなければ来ない。何より試算表も決算書も、その税理士のやり方であり都合で作っているから、建設業界に知識がない税理士の場合、「的外れな」決算書が出てくる事も多い。

 

そんな決算書などには当然「意味」はない。

そこには数字はあっても、その数字が意味があるものになっていない。

要はその数字から読み取れる真実が少なくなるのだ。

  

まずは経営者自身が決算書を理解する事だ。そして試算表も毎月出してもらう事だ。

 

但し、全部の項目や数字を理解する必要などない。実際は必要であり、ポイントとなる数字は驚く程少なく、驚く程簡単だ。心配は全く要らない。

 

決算書には何より注意して欲しい、何より興味を持ってほしい。

それでも決算書を読まないのなら、それでも読みたくないのなら、本当にもう経営はやめた方がいい。

 

 

 

「建設業のための経営改善バイブル」(第5版御礼) 

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