実は私、早稲田を2回落ちています

個人的な内容になるが、実は私は早稲田大学に2回落ちている。早稲田大学と言っても大学院の方だ。それも結構最近の事で、今から7~8年前程の事だ。


大学院の中で経営管理研究科というもので、MBAにやや近い感じのものになる。経営の勉強を体系的にちゃんと学ぼうと思ったのだが、長男が早稲田を出ており、当時まだ在学中だったので、長男に対抗してと言う部分も少しはあった。

 

通信制などではないので、ちゃんと通学しなければならない。期間は2年で昼間と夜間があったが、あの時は仕事のピーク時期だったにも関わらず、昼間のコースを希望した。もちろんキャンパスは東京の早稲田の本キャンパスになる。試験は記述式と面接の2つ。結果を言えば、結局2回とも記述の時点で落ちてしまった。特に2回目の試験などは、ある架空の企業を事例にして、その企業の業績であり利益をいかに上げるかというもので、これは余裕だな、と試験開始直後に思ったのを覚えている。自信を持って、自分の今やっているやり方や考え方をそのまま書いた。建設業界ではなかったが、その業界であり業種そのものもコンサルティングの経験があり、その時も利益を大きく上げる事が出来ていた。しかし試験は軽く落ちてしまった・・・。後日、正解に近いと言われる資料を見たのだが、アプローチそのものが全く違っていた。違っていたどころか、その正解は、「改善」というより「分析」に重きを置かれていた。自分の考え方や実務のやり方では全く突破できるはずもない答えだった。

 

以前、いわゆる大手のコンサルティング会社のやり方を直接目にした事が何回かある。T経営とF総研、他にもいくつかある。それはその企業がその大手コンサルティング会社のコンサルティングでは結果が出ない為に、入れ替わりで個人である私がコンサルティングに入る事になった時の事だ。その企業はその大手コンサルティング会社と私との契約が1ヶ月だけ被っていた為に、そのコンサルティング会社が行っている会議に私がオブザーバーで参加し、そのやり方を見て、資料なども見る事が出来た。

 

偉そうな言い方で申し訳ないが、その会議と資料、進め方等を見て、「こんなので結果が出るはずない」という印象を冒頭の1分で感じたものだ。その時のやり方であり、進め方、分析の仕方や資料の在り方と、今回の早稲田の答えは酷似していた。「これは自分の力ではある意味太刀打ちできない」、早稲田の大学院への入学は逆の意味で難しいと強く感じた。

 

その分析法自体は普通であり、正しい考え方なので、決して悪いものではないのだが、今一歩、人の心理に歩み寄った場合、もっと言えば中小企業の規模に落とし込んだ場合、そんな理屈で利益は上がる事はないと思える部分が多かった。ただ、いわゆる戦略系のコンサルティングのやり方からすれば、それは最も近道であり、正解なのかもしれない。結局は企業規模にも大きく関わってくるかもしれないとも思える。

 

いずれにしても、どんな言い訳をしようが、落ちたものは落ちたのだ。私の今の考え方ややり方では何回受けても落ちるだろう。アプローチを寄せる事も考えたが、今回のそもそもの本心の目的が、「最終学歴のアップデート」という不純な動機にあったので、「まあもういいか」と思い諦める事になった。このホームページの別ページの「私について」で、学歴のコンプレックスなどはない、というようなニュアンスで書いているが、やはりどこかで自分は学歴にコンプレックスを持っていたのかもしれない。何故か、最近その事を思い出して、今回このブログを書きました。

 

ちなみにその受験の時の年齢層は、周りを見回してみた所、20代後半が中心、30代やや多め、しかし当時50才付近だった私でも最年長とは言えず、もっと年配の人も数名いらっしゃった。「みんな凄いな」と本当に思ったものだ。しかし、早稲田のキャンパスを受験の際に歩いた時は本当に感慨深いものがあった。ここに2年間通えるかもしれない、もう一度大学生活を送れるかもしれない、そう思った時のワクワク感は今でも忘れられない。

 

またその気になる時があれば、挑戦する事があるかもしれない。