経営において最も大事なもの、最も大事なポイントは何か?

昨日、ある知人から、「経営において最も大事なものは何ですか?」「やっぱり利益ですか?」と質問された。書籍やブログ、又は様々な発信において、私は「粗利益」の重要性をひたすら語っているので、そう思われているのかもしれない。

 

最も大事なもの?それはその「指すもの」によって当然違ってくる。指すものとは①目的 ②目標 ③その更に根本の精神 の3点になってくるかと思う。

 

私が常々言っている「粗利益」であり、「利益」というのは上記の②である「目標」のみを指しているものだ。目標として掲げる数字は「粗利益」であると言っているだけで、目的や更にその根本精神であるものまで「粗利益」に置いている訳ではない。というよりそこを粗利益などに置くはずがない。

 

それではそこは何になるのか?正解であり考え方は人それぞれだと思うが、私としての考え方は、

①目的=社員の幸福・顧客満足の2点

②目標=年間必要粗利益

③根本の精神=誠実さ

になると思っている。

 

何となく意外に思われそうな気がするが、実はずっとそう思っている。私の今の顧問先の方々ですら、全ては「粗利益」だと私が思っていると思っているかもしれない。もう一度言うが、「粗利益」が経営の目的であり、根本精神の訳がない。粗利益は「社内で目指すべき唯一の指標」だと言っているにすぎない。私はどれだけ利益の亡者なのだろうか?私は私の大谷翔平を裏切った水原一平とは違います。

 

しかし、目的の全ては「お客様のため」というのも少し違う気はする。ここは人によっては少し分かれる所かもしれない。「全てはお客様のため」、そう社訓で掲げている会社は多いからだ。しかし多くの上場企業などが、とてもそう思っているとは思えない不正を繰り返している。私の以前の顧問先でも「誠実一路」との社訓を会社の額に掲げて、粉飾しまくっている会社もあった位。掲げているものと現実の経営姿勢が伴っていない会社などは実はとても多いのではないだろうか。

 

話は逸れたが、私は会社経営の目的は、「経営者自身も含めた社員の幸福」だと思っている。社員を大事にする。社員の話を聞き、社員の待遇を上げる努力をひたすらする。今の時代のように、人手不足であり、雇用が難しいから賃金を上げる、などというのとはそもそもの原点も意味合いも違う。社員が満足すれば、自ずとそれは顧客満足に繋がり、最終的には人手不足の解消にもなる。離職者は少なくなり、入社希望の人も増えるだろう。何故人が集まらないのか?人手不足?時代背景のせい?いや、そもそも退職者が少なからずいるから各社は人手が足りなくなっているのではないだろうか?もちろん高齢化などによって人が減ることもあるだろうが、本当に社員満足のある会社、魅力のある会社なら、なんだかんだで人は集まってくるはずだ。実際にそういう会社は今でも何社も見ている。実は人手不足も何もない。その全ては経営の姿勢から来ているものだ、と私は思っている。

 

又、経営者は自身の幸福も追わなければならない。自分だけはやりたい放題の経営者もいるが、逆に自分の役員報酬などは極限に抑えて、自分を犠牲にしている経営者もまた多くいる。銀行などから言われて経費を下げ、決算書の利益を上げるために自身の報酬を極限まで減らす経営者も多い。そういう経営者にはどうか自分自身も大事にしてもらいたいと思っている。私はコンサルティングに最初に入る時、いつも目標の利益を設定するが、その際には、一般管理費の基本設定では、社員の方々の給与だけでなく、不当に低く抑えている役員報酬などもいつも上げる事にしている。苦労して起業して(又は引き継いで)、経営者自身が報酬も社員より安く、何でそこまで苦労しなくてはいけないのか?経営者自身も自身の幸せを追求し、加えて社員の幸せを追求して欲しいと思っているし、それを前提に今まで17年間コンサルティングしてきたつもりだ。

 

話しが長くなってきた。最後3つめの「根本の精神」については、「誠実さ」。これに尽きる。「嘘はつかない」「目先の利益を追わない」、簡単に言えばポイントはこの2点。簡単そうで実はとてつもなく難しい事だ。自覚はないだろうが、できていない人はかなり多いのではないだろうか?そういう私もそう胸を張って言えるのは最近の事だ。昔の自分にも強く言ってやりたい位。

 

嘘などというものは大きいものも、小さいものも、結局は最後に整合性がとれなくなるものだ。又、自身や自社にとって本当に大事な人はその嘘を見抜き、去っていく。実は小さい嘘ほど見抜かれ、大事な顧客や大事な人はそっとその人から去っていく。あと、目先の利益などを追った場合も、これはその後の自身の不利益にほぼ繋がる。これも結局は見抜かれるものと思った方がいい。うまくいっているように見えるのは「今だけ」、最終的にはいつの間にか、自分にとっていい状況にはなっていない。そして結局は自分も会社も幸せにはなっていない。これも断言して言える。うまくやったと思っているのは自分だけ。最終的には何故かうまくいっていない、という事にすら気が付いていない人も多い。

 

という事です。「誠実さを根本に、社員の幸福を第一に考え、目標の数字は粗利益にする」これが私が推奨する「粗利経営」の根本だと思っています。そして、この質問をしてきた、上記の知人はその答えを聞いて、何故か黙っていました・・・。

 

 

 

「建設業のための経営改善バイブル」(第5版御礼) 

「粗利だけ見ろ」(第6版御礼) 

「建設業経営 利益最大化の法則」(第2版御礼)

「粗利至上主義」(第2版御礼)

 

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