建設業界は本当に人手不足なのか?人手不足を解消する唯一の方法とは?

人手不足と物価高がひたすら叫ばれ続けている。

特に建設業界などでは人手不足に拍車がかかっており、人手不足倒産などというものも出ている位だ。

 

完全に逆張りの考え方になるが、私はそもそも今は「人手不足」なのか?と思っている。

 

私の顧問先もその多くが、人手が足りておらず、何とか新しい人を採用しようと思っている会社も多い。しかしその多くを私はあまり勧めていない。高齢化による退職者や、病気になった人がいるなど、本当に人手が足りない会社もあるが、そうでない会社もまた多くある。

 

今の人手不足の根本は、「現状の売上を維持する際に必要な人員」となっている場合がほとんどだ。現状の売上構成が収益的に受注する「価値」のある現場ばかりならいいが、どの会社も最低でも2割程度は「低利益又は赤字」の現場が存在している。その低利益又は赤字の現場には「比較的大規模」な現場が多く、よってそこには「多くの人員」が割かれている。しかも現場の規模感からも、「比較的優秀で経験値のある人」を送り込んでいるケースが多い。又、利益がとれている中規模や小規模現場には通常(そこまで経験豊富とはいえない)の担当者がついている事が多く、何故か社内での注目度も低い。

 

普通に考えれば、そういった「薄利で長い工期の現場」を受注して人員を割く位なら、「中規模や小規模の利益が上がる現場」をしっかりと確保し、そちらの方をしっかりと施工する事が望ましいと思うだろうが、ほとんど(というかほぼ全て)の会社は、大規模な現場を追いかける。それは一にも二にも「売上高が確保できる」からだ。年間約10億円の完工高の会社であれば、1現場の売上が5億円の仕事であれば、「多少」薄利でも受注してしまう。これは多くの会社がそうであると断言ができる。そこを回避して、中規模現場を狙いにいく会社であり、経営者は今まで見た事がない。私などが体を張って止めて、ようやく止まるかどうかだ。

 

書籍等で散々書いているので、今さら言うのも何だが、経営者の方は「どうして大きな現場を受注したい」ようだ。実はそれは、「売上至上主義」とか、「社員を遊ばせておきたくない」とか、そういう分かりやすい理由ではない。単に、「大きな現場を受注したい」のだ。それは経営者であり人間の「狩猟」本能かもしれない。それらの現場を受注しなければ、最低でも2割の人員は空く。売上は大きく下がるが、言う程利益は下がらない。むしろ利益は上がる場合もある位だ。

 

人手不足を解消したいのであれば、薄利の現場(業種にもよるが10%以下、又は5%以下)は1件もとらなければいい。ただそれだけだ。それだけで人手不足の問題は解決し、社員の負荷も激減する。現有社員の不満も減り、他の中規模・小規模現場の受注に人を回すことができ、会社の利益も上がる。正直、良い事しかない。

 

そしてその全ては、経営者の「意識」とその「徹底度」にかかっている。

 

 

 

「建設業のための経営改善バイブル」(第5版御礼) 

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