当社顧問先5社がこの春の決算で過去最高益を達成

現在、当社の経営コンサルティングにおける顧問先数はそこまで多くはない。6年程前のピーク時で38社あったのが、現在は15社。しかも私が訪問させていただくコンサルティングはそのうち5社のみで(しかも近辺)、他の10社の方は基本的には石川県の事務所に来ていただいている。

 

あまり訪問しない形態に変えたのは、以前のように各社の社員の方々と接し、各会議などに参加して強く促さなくても十分に利益改善が出来ると判断したからだ。経営者の方からしても、私の所に毎月訪問するのは、それなりに手間はかかるだろうが、コンサルタントが毎月会社に来て会議を仕切ったり、経営者にいろいろと話しをしたりするのを社員の方々が目の当たりにするよりは、抵抗感がないらしい。

 

又、当社事務所(自宅)はスペースもかなり広く(約38畳)、じっくりと話しを出来るということもある。「たまには会社に行きますよ」と私が言っても、逆に皆さんこっちの方がいいと言ってくださる位だ。

 

この3月~4月にかけて、その顧問先の方々の決算期が来た。各社決算期は多少散っているので、3月・4月期の決算の会社は6社のみ。そのうちの5社が過去最高益を出してくれた。それぞれコンサルティングさせていただいてもう8年~12年も経っている会社だが、ここにきて一気にオーバードライブしている会社が多い。

 

要因はただ一つ。「粗利益率」に経営を振ったからだ。そもそもの当社の最大の特徴は粗利益にフォーカスした経営を行うこと。それをバージョンアップさせて粗利益率に振ったのが約3年前。そこから、それまでは改善はしていたものの、過大な借入金を切り崩すまでには至っていなかった各社の数字が大きく変化し出した。

 

粗利益率の振り切るリスクは当然ある。いかに利益率が高い受注をしようとも、そもそものボリューム(売上高)が低すぎれば、必要とする粗利益額には全く届かないという可能性がある為だ。私の書籍等の影響もあり、粗利益額に振ってきている会社は世の中にはそれなりに出てきているものの、粗利益率に振って経営をしている会社はほぼいないと断言できる。それ位「一見」リスクがある経営のやり方だからだ。

 

そういう私自身も、そこに振り切ると決めた時には躊躇いがあった。自信があった訳では全くない。しかしやり方そのものを変えないと根本的な解決には至らない会社が数社あり、その会社の経営者と相談して、腹を括って振り切ることを決めた。その結果が一気に出てきた感じだ。

 

結果そのものは1年以上前から出ていた。そこの手法も踏まえて、「利益率経営法」というマニュアルも出した位だ。ただその結果が全社明確に決算書として出そろったのがこの3月4月期になる。

 

利益の出方は半端ではない。売上高5億の会社が粗利益1億5000万円で税引前利益9000万円、売上高3億の会社が粗利益1億で税引前利益5000万円など、他の会社もそれに近いレベルの数字を出している。又、各社の次の期に関しては、それをも大きく超える結果が「既にほぼ見えている」状態だ。

 

多分、このように書いても「そんな数字あり得ない」と100%思われるだろうが、事実だからしょうがない。数年前に私と関わっていた金融機関の方達も、他のコンサルティング会社の方々もそのレベルの改善の意味は良く分からないとは思う。だってそういう私自身もまだ実感がないくらいだからだ。当然そこには単に利益率に振るというだけではない、細かなルールややり方は多く存在する。

 

会社の利益は上がる。営業利益率など5%、10%どころか20%も不可能ではない。普通に射程圏だ。この建設業界において。各社に入って会議を仕切って、社員の方々への強い促しなどをする必要もない。当社に月1回来て1時間も話をさせていただければもう十分だ。

 

ということで、今週は各社の決算が概ね出そろった1週間でした。今週はとても疲れました。