飲食店経営だけは絶対にやらない方がいい

経営や起業する上で、私は飲食店の経営だけは絶対にやらない方がいいとずっと思っている。あまり何でも断言的な言い方をする事は良くないとは思っているが、そこは思いのままに言い続けている。

 

飲食店を個人又は法人の副事業を行っている人というのは、誰でも身の回りに1人はいるのではないだろうか。起業というと難しい響きにも捉えられるが、起業でも「飲食店を始める」と言えば、比較的、通常の会社経営よりも身近に感じられる側面はあるかもしれない。「事業」を始めると言えば難しく感じるが、「ラーメン屋又はカフェ」を始めると言われれば、大変ではあるだろうが、誰でも決意させすれば、意外に何とかできそうに感じれらそうだからだ。

 

プロ野球選手などが引退したら、ラーメン屋か焼肉屋か、居酒屋をやっているイメージはどうしても強い。言葉を選ばずに言えば、とりあえずの自己資金があるという事で何か安易に走っているという風にどうしても思ってしまう。

 

建設業界で経営コンサルティング業を18年やっている中で、建設会社が副事業で飲食店をやっているのも数多く見てきた。法人での副事業となると、個人と違い法人のお金が使える。会社のメイン事業の分の資金を回せない事もない。本業がイマイチだからここは地元の為にもラーメン屋を開こう、などと言っている、全く理解できない経営者を今まで何人か見てきた。そしてそれらの全てが本業の足を大きく引っ張っていた。

 

 

 

飲食店を始める人の「開業時の試算」を何回か聞いた事があるが、その全てがまず甘い。最低でもこれ位お客さんが来て、回転率はこれ位で、月に売上がこれ位は上がるから、経費と材料費を引いてもこれ位は儲かるはずだ、と皆考え、出店し、閉店していく。持って2年だろうか。それ以上は資金が持たない。飲食店の廃業率は3年で70%、5年で80%と言われているが、感覚的には廃業率はもっと高い気がする。近所の飲食店が、形態を変えても変えてもまた潰れていくのは誰もが見た事はあると思う。

 

仮に継続できている店があるとしても、それは儲かっている訳ではない。ギリギリで「存続できている」だけの事だ。飲食店経営で本当に利益が大きく出ている店は、チェーン店も含めて本当にごくごく一部であり、1%以下、いや0.1%以下であると思う。確率的には奇跡に近い。それでも皆、出店する。1%以下の確率だと分かっていて出店しているのだろうか。多分誰も分かっていないし、そんな試算なども見ているはずはない。

 

とりあえずの頭金と借入で店舗を借り、改装し、椅子やテーブルもこだわりを持って買う。高い厨房類を買い、そして従業員を雇い、仕入れルートを決めて、宣伝し、オープンしていく。最初は目新しさと、知人なども多く来て賑わうだろうが、持って3ヶ月か。以降はじり貧となり、運転資金で手元のお金は軽く飛んでいく。追加の借入などは無理だろう。借りた所で、ただ自分の借金が増えるだけだ。そして力尽き、諦め、借入金だけが残る。

 

一体皆、どこで間違えるのか?

 

まず最初の試算が甘い。ここは、自分が最初に予想した試算の「売上最低額の更に半分以下」に見ておかなければならない。自分が思う最低金額の半分~3分の1程度にしか継続してお客さんは来ないという事だ。そこの試算が甘いから皆、あり得ない夢を抱く。

 

しかし冷静に現実を見れば分かるはずだ。世の中でどれだけの飲食店がうまくいっているかどうか。それとも自分だけは違うと思っているのか、自分はセンスがあると思っているのか。自分の店の味や商品は革命的であると思っているのか。余程その食べ物が好きで、もう完全にボランティア精神で余りに余っている自分の資産が無くなってでも続けたい、という人ならしょうがないが、そんな人などほぼいないだろう。

 

飲食店経営はやめた方がいい。飲食店店経営だけは絶対にやめた方がいい。

 

それでも皆、やめないだろう。私の所に相談に来た人で、飲食店を始めたいという人が今まで5人いたが、事業計画を冷静に見させてもらい、冷静な判断で「出店をしない事」を強く進言したが、相談に来られたにも関わらず皆反発して、全員見事に出店し、その2年以内に綺麗に廃業していった。借入金は皆、最低でも500万円~1000万円以上。多い人は3000万円も借りたらしい。そしてその後の連絡は皆、無くなった。一部の人のご両親から、今は借金を返すために働いている、というのを聞いた位か。

 

こういうブログなんかも、飲食店出店を計画している人の何人かは目にするだろう。そしてその全ての人にきっと一蹴されるに違いない、とは思ったが、一応後世に残すために書きました。

 

飲食店、もっと言えば、店舗ビジネスはやめましょう。以上です。