19年前にコンサルティング会社を起業してからは、「粗利益経営」を一貫して行ってきた。それにより大きな成果を挙げることが出来た。それを「転換」させたのが4年前。コロナ明けになるかどうかのタイミングの時だった。
感覚的な確率で言えば、「粗利益経営」を行えば、3割の会社が「超劇的な改善」が出来、3割の会社が「大きな改善」が出来、更に3割の会社は「大きくまではいかないが、それなりには改善」出来る、というような流れになる。残り1割は1年未満で途中で取り組みを止めてしまう会社になる。
自分自身としては、それで「大きな利益を挙げることが出来るコンサルティング」として実績を積んでこられた訳だが、4年前に考えたのが、残り3割の「それなりの改善」しか出来ていない会社への対応であった。「本当にこれ以上の改善は出来ないのか?」という思いが出てきたからだ。
この会社の方々の状態において何が問題かと言えば、それは「借入金」に他ならない。そのほとんどの会社が、年間の利益が1000万円上がったとしても、根本的な解決には全く至らないという点があった。1000万円の利益改善、場合によっては2000万円の利益改善出来ても、「中期的な借入金の返済」は全く不可能だという点が最大の問題だった。
自分としてはどうしようもない、それでも最低限、今の利益を挙げないと1年以内に資金ショートに陥るので、やり続けるしかないと思っていた。そこから方向転換しようにも、自分自身もその方向は分かっていない、そういった状況だった。
その中での1社に対して、メインバンクが「工事見合い」さえもう出さないと言ってきた。それが「全ての転機」だった。銀行に気を遣いまくって、決算書では「期待される」利益を上げ続ける。それが至上命題だったのだが、それが「その必要がなくなった」瞬間だった。
決算書は「銀行に会社の変化を感じ、後の返済へ期待を抱いてもらえる」唯一の手段であったのだが、もう工事見合いすら出してくれないのであれば、そもそも資金ショートした時点で終わりなので、もう何も気を遣うことがない、そう最終的に判断した。
「もう決算を気にするのは一切やめましょう」、私は顧問先の中の借入金が特に過大な会社4社の経営者全てにそう言った。そして「粗利益率に振りましょう」と宣言した。
利益率、それも「粗利益率」に振り切った経営を行う場合のリスクはただ一つ。どれだけ粗利益率が上がっても、「売上」が大幅減になったらどうしようもないという事だった。それは各経営者にも言われたが、当然私自身も100も承知の事だ。しかし「今のままでは」根本的解決にならないのだから、違うやり方でやってみるしかない、と各経営者に説明し、了承してもらった。
これはどんな事にでも当てはまる事だが、今のやり方で「未来」が見えないのであれば、やり方を変えるしかない。それによって「今」よりも後退する可能性があるとしても、今のままでこの先で止まり、そこで終わってしまう可能性が高いならもう変えるしかない。
そこから、今に至るまで「徹底して」粗利益率にこだわるコンサルティングを続けている。借入金が過大ではない会社に対しては従来の「粗利益経営」で進めているが、その会社でさえも最近は慎重にではあるが、「粗利益率にシフト」しつつある。
「粗利益率経営」は大きな成果をもたらせている。まだ4年なので、先程の4社の方々の膨大な借入金自体はまだ大きくは動いてはいないが、全4社ともに道筋は完全に見えてきている。20年経っても返済の目途が立たないであろうと思われていた各社は、概ね5年を目途に返済できる体質になってきている。借入金はすぐには返済するつもりはないので、まずは「現金」を貯めてもらっている。繰越欠損金も皆、使ってしまっているので、決算は「逆調整」により税金は限りなく抑えている。現金があるなら返済しろ、と銀行に言われかねないので、そこも言い方は考えている。
という内情をあまり書くと、また各方面からマークされると困るので、これ位にしておくが、とにかく水面下で皆、ゴールに近づいていることは間違いない。
コンサルティングを19年やってきた中で、「利益率経営」こそが経営の「究極形態」であり、コンサルティングの答えであると今は確信しいている。多分、誰にも理解されないだろうし、主張しても反論も多く来ると思う。よって今回のその手法の詳細に関しては「マニュアル販売」はしているが、書籍による一般公開はする予定はない。ただただ、私の顧問先の方々と一緒に粛々と成果を出し続けたいと思っている。
