「きちんとした経営」をするのが生き残る最低条件

コンサルタントとして起業して来年で20年。今まで100人以上の経営者や銀行マン、そして様々な方々に、「会社の業績が上がるコツを教えてください」と聞かれてきた。そして毎回決まってこう答えている。「きとんと経営することです」と。では、「きちんと経営する」とはどういう事か?

 

 

ここは、経営学の専門の学者、あらゆるコンサルタント、そして様々な名経営者であっても意見が分かれる所だと思う。そもそも成功する経営、利益が出る経営への道筋は「各社の規模や状況によって1つではない」と言えるからだ。

 

しかし「高い確率で再現性があるかどうか?」と考えた場合、その各手法の成功率は大きく分かれてくる。更に言えば、「手間のかかり具合」や「理解のされ具合」を考慮した場合、そして中小企業・零細企業に各手法を落とし込んだ場合の成功率を考えると、あまりにも複雑な手法の場合、その再現性はかなり低くなると言える。

 

 

私が考える「きちんと経営する手順」を箇条書きで示せば、

①会社の「年間目標」を数字化する

②その目標数字は「粗利益」におく

③その目標数字を「全社で共有」する

④毎月の「定例会議で目標数字への進捗を確認」する

⑤不足分に対する「対策を毎月検討」する

 

という事になる。大きく括ればそれだけだ。この辺りは今までの書籍で何回も書いてきたので、書籍等を見ていただいている方は分かるとは思う。

 

私も今まで様々人の書籍を読んだりして研究はしてきたが、上記のやり方を唱えている人は一人もいなかった。上記に「近い」考えですらほとんど出会っていない。よって上記の方法は、私だけのオリジナルになる。多分、その表現も含めてあまりにも「簡単」すぎて、「手法」とまでも認識されないのだと思う。

 

1冊目の書籍で「成功事例」をいくつか挙げている中の1つなのだが、このやり方をある石川県の「倒産寸前の電気工事会社」のバンクミーティングで、多くの銀行や保証協会、そして県の担当者などに説明した。そのほぼ全員が、「?」という表情だったのを今でも強く覚えている。もう13年程前になる。

 

上記の箇条書きを更にを簡潔にまとめて言えば、「粗利目標を立てて、ひたすら皆で追いかける」という事になるので、更に「?」は加わってくるだろう。「粗利を目標にして、毎月会議する?それで?」という感じだ。

 

上記を「1年間」しっかりと行った会社で、業績が「劇的に」伸びなかった会社は今まで1社もない。本当に20年で1社もない。途中で経営者が「そのやり方を」もうやらなくなった会社は僅かに数社あるが、1年を超えた場合は「確実に」成果は出ている。上記の「超簡単に見えるやり方」を「きちんと」やるだけで、どのような会社でも利益は大きく、そして劇的に改善される。

 

最初の書籍が発売された当時は当社への反響も凄まじかったが、流石に今ではそうでもない。引き続きの反響もなくはないが、時代も経営者も一回りしてまた元に戻ってきているというのが実状だ。「誰もが理解できるシンプルな手法で原点に帰る」だけで結果が出る、という事実に着目される会社は、今後もそんなには多くはならない気もする。

 

それぞの経営者やコンサルタント、銀行などの考え方はあるだろうが、いずれにしてもどう時代が変わろうが、「きちんと経営する」しか生きていく道はない。特に激動の「今の時代」、感覚などで、そして日々の流れだけで、数字を追いかけずに、数字の認識を日々にせずに経営をしていては結果が出る事はない。残念ながらその事実は変わる事はない。

 

「きちんと経営」して初めて、生き残る為のラインに乗れるのではないだろうか。