「住宅会社」をいくつか見させてもらっている中で、どの会社にも、それぞれの「一般顧客」からの「入金のタイミング」というものを変えてもらっている。
多くの住宅会社は入金のタイミングを、①着手金②上棟③中間④完成、などで4回程度に分けてもらっていることが多い。入金額のパーセンテージで言えば、①20%②20%③20%④40%位か。①と②がもう少し少ない会社も多く、その不足分は④の完成に回される事が多い。
その④40%の場合、完成するまで4割のお金をもらえないという事になる。粗利益率が40%あれば、それでもギリギリで回るのだろうが、住宅会社で粗利益40%も取れている会社はまずないだろうから、現場をやる毎に会社のキャッシュフローは悪くなるという事になる。
入金と言っても、大体の住宅は銀行ローンを組んでいると思うので、住宅会社がどのタイミングでいくらもらおうが、基本的には施主にはあまり関係ない。よって私はいつも上記のパーセンテージを①30%②30%③30%④10%程度にはしてもらっている。②が40%で③が20%の会社もある。①が40%で③が20%の会社もある位だ。いずれの場合も、完成金が10%なので、その現場をやる上でのキャッシュフローがマイナスになる事は基本的にはない。これが支払いにおける「最低条件」だと思っている。
施主の方から見たリスクはただ一つ、「住宅会社の倒産」だ。但し、そこは「こちらの立場からは考える事はない」。先程書いたように、施主自身のキャッシュフローは「銀行からの借り入れ金使用」の為、何も変わらないからだ。
まずは契約段階で、その旨を契約書に記入し、分割分の金額の了解はもらわなければならない。ローンの返済の回数によっては上記が3回になる場合もある。その場合は①40%②50%③10%位の場合が多い。これも残金は10%だ。
細かな話かもしれない。前半の金額が多いので、施主には「やや」言いにくいかもしれないが、実は今まで「前半にけっこう多めに払いますね」とは言われた事は一度もない。そもそもそこを気にする人がいないようだ。
そうであれば、自社のキャッシュフローの安定の為にも、入金のタイミングの割合は、上記に変えるべきだ。誰も気にしない所で遠慮する事はない。それよりもキャッシュフローが悪くて万が一の倒産や、業者への支払いの遅延の方が余程多方面に迷惑をかけることになる。
ちなみに入金で言えば、公共工事などのタイミングは最悪だ。前払い金で40%程度もらっても、残り全額が完成後というのはよくある話。これほど会社のキャッシュフローが痛むものはない。そういった面からも、「余程のその時に資金の余裕がある場合」と、「高利益率の物件」以外は公共工事は避けた方がいいと思っているが、なかなか皆、そこに舵を切りたがらない。場合によっては、「うまく」下請けにも回る体制を整えておいた方がいいのは間違いないのだが。
入金のタイミングの変更については、他にも様々あるので、また次の回で書いてみようと思う。
